だけど私たちはお互いのことをよく分かってるから、「キス」に頼らなくても「愛してる」って空気で感じるんだ。


でもだからって、キスしないわけじゃないんだけどね。


「ひろ君、ちょっと寝るね」


話疲れて眠くなった私は、そう言ってゆっくりと目を閉じた。


「ああ。起きたら、熱も下がってるよ」


「うん」


小さく返事をする。


「おやすみ、春菜」


薄れゆく意識の中、ひろ君の唇が私の瞼にそっと落とされたのが分かった。


やっぱり、私たちの気持ちは通じてるんだね。


だって今、「おやすみのキス」して欲しいって思ったから。


もし私たちをこの雑誌の結果に当てはめるなら、「その他」かな。


でも本当は、キスするとかしないとか、そんなこと関係ないの。


気持ちが通じ合ってることが大切だから。


「キス」というスキンシップは少ないかもしれないけど、それが私たちの付き合い方だから、今もこれからも私はずっと幸せです。





……END