そう言って、さっきまで読んでいてテーブルに置きっぱなしになっていた雑誌を開き、愛人に見せる。


「これ読んでたの、さっき」


「ほとんどしないと、3回って人が一番多いんだな」


「そうみたい」


「じゃあ俺たちは、今日は4回したからその他だ」


そう言った愛人が、またキスをしてくる。


「5回目だね」


なんだか数を数えるのが楽しくなってきて、回数を声に出してしまう。


「美結、なんか楽しそう」


「へへっ。マー君がいっぱいキスしてくれて、嬉しいなって思って」


「俺も美結といっぱいキス出来て、嬉しいよ」


「うん!」


今度はどちらともなく、唇を合わせる。


「6回目」


二人で声に出して、笑ってしまう。