「ねえ、充。充はいっぱい、私を甘やかしてくれるでしょ?」


「だって、菜々のこと好きだし」


「私ね、充が甘く甘く私を甘やかしてくれるから、いつか溶けちゃうかもよ」


「それは困るな~でも、菜々のこと好き過ぎて甘やかすのはやめられないかも」


ポンポンと私の頭をなでた充は、雑誌のページを捲る。


二人で雑誌を読み進め、最後の白黒ページに差し掛かった。


「ふーん。キスの回数なんか調べてるのか」


そう言った充が、素早く私の唇を奪う。


「急すぎるよ~」


いきなりキスをされ恥ずかしくなって、充の胸に顔をうずめる。


「だって、そういえば今日まだキスしてなかったなって思って。なに?急にはダメだった?」


「そうじゃないけど……」


充が意地悪く笑って、もう一度キスをしてくる。


「もう一回」


「いいけど……。なんで急にキスしたくなったの?」