「じゃあ、俺の膝の中においで。ちょっと起きれる?」


「うん」


返事をして充から体を起こすと、充はソファから下り雑誌を拾いテーブルに置き、ラグの上に胡座をかいて座った。


「菜々~おいで」


手を広げて私を待っている充に、ソファを下りて抱きつく。


「菜々、大丈夫か?」


「うん」


「あんまり怠いなら、病院行こうな」


コクンと頷いて、充の胸に背中を預けた。


「俺がページを捲ってあげましょうか?菜々姫様」


「もう、充ったら」


ふざけてそう言う充に、思わず笑ってしまう。


「じゃあ、お願いしちゃおうかな」


「了解」


充はいつもこうして、私を甘やかしてくれる。