「今度買い物行くか?」


「うん」


裕介の肩に寄りかかって、今度は私が雑誌をめくる。


「あっ」


パラパラとページをめくっていると、裕介が『キスの回数はなんかい?』という記事に目を止めた。


「こんなのに興味あるの?」


「俺じゃないよ」


「じゃあ、誰?」


「女子高生」


ふーんと相槌を打って、私もその記事に目を通す。


「まあこういうのが原因とは言わないけど、ちゃんとした知識がなくて望まない妊娠しちゃったりな」


「ふふっ。なんか、保健室の先生っぽい」


「ぽいんじゃなくて、保健室の先生なんだよ」


クスクス笑っていると、裕介に軽く睨まれた。


「でも、あれだよね」