「――十希様っ!」 「こんなところにおいででしたか!」 ぐずぐずしている間に、一人の女に見つかってしまった。 「お外は危のうございます!特に今宵は――」 「やくそくしたの」 「は?」 「はなび、みようって。 いっしょにみようねって、やくそくしたの!」 「十希様? まさか……!」 女が顔色を変えた。