ポチ先輩の裏の顔。






____






「あっ...。い....た....?」





私の視線の先にはベンチに座ってるポチ先輩...と。


ポチ先輩に群がるキャピキャピした女性たち。




「むっ....」




こうなるとはちょっと分かってたけど...。





「何笑っちゃってんのよ...」




ニコニコと笑顔を振りまくポチ先輩。



あの中に入りにくいし


こっちにも全然気づいてくれないじゃん...。





「...っはぁ」





ポンポン




後ろから肩をたたかれる、





「?はい」






後ろを向くといかにも不良っぽい人二人がいた。


....え、ーっと...







「何の...用でしょうか?」




おそるおそる聞いてみる





「うわっ、ほんとだ。可愛いっ..」





「だろ?俺こういうの後ろ姿で分かるんだって」





不良たちがそんな会話をする。




「あ...の...」





「ね、よかったら俺らとどっかいかねぇ?」







っえ....。


待って、もしかしてこれって...。





「ナ、ナンパって奴ですか...」




すると不良の二人は顔を見合わせて





「ブハッ...!!!そうそう、!それそれっ。ていうかそれ普通聞く?笑」




そ、そんな笑わなくても...。






「こ、こうやって声かけられるの初めてで...えっと。」






「え?マジ?なにこの子超おもろいじゃん(笑)ね、メアド教えてよ、ケー番も。」





教えていいのだろうか...。


こういうの初めてだから分かんないって...!






「わ、私でよければ...?えっと、けど私彼氏います」




一応言った方がいいんだよ...ね?






「っまじか~!ま、いっか。んじゃ、赤外線で」






そう言って交換してると。






「ッおいっっ、沙帆!!」






「へっ!?」







後ろからのどなり声にびくっとなる、






「...あ、ポチ先輩...」






女の子たちに囲まれている輪からこっちに向かうポチ先輩がいた。