止まない雨はない

「浩介・・・今日はゆうちゃんはどうしてる?」


「はっ?ゆう?なんで・・・

 お前と電話切った後少ししたら帰ってきたから、どっか出かけてたんじゃないか?
 あいつが出かけるなんて珍しいとは思うがな・・・

 かおりと一緒だったのか?」



「・・・そう。今は自宅にいるのね。」


「ああ。かおり。ゆうに何かあったのか?」


そうかおりにきいた浩介は俺が見たこともないくらいの顔をしていた。


「浩介、ゆうちゃん・・・「かおり俺が話す」」


俺はかおりが話そうとしたところで話を切った。

浩介に話すのは俺の役目だ。



「浩介・・・今日ゆりちゃんとあっていたのはこの俺だ。
 少し前からたまに食事をするようになっていた。
 

 俺は…俺は、彼女ときちんとした形で付き合いたいと思っている。」




「・・・どういうことだ。ゆうがお前とあっていたのか?
 かおりも一緒だったのか?」




「いや、違う。二人であっていた。
 この前、かおりに話したら、彼女がお前の妹だって分かって…
 自分の気持ちが分かってから浩介には話そうと思っていた。」