止まない雨はない

「でっ。どうしたの?」

相変わらず、回りくどい事はしないかおりちゃん。

席に座って、オーダーした後開口一番こう告げた。


『あのね…どう返信していいか迷っちゃって…』


私は、さっき恭哉さんからもらったメールを見せた。

苗字だけだし、かおりちゃんだって誰だか分からないようね…


「そうね…ゆうちゃんはまたこの人と食事に行きたいって思うの?」


『うん。二人だとやっぱり何だか緊張するけど、怖くないの…
 だから』


「そっか。じゃあ、素直にそのまま書いて送ったらどうかな?
 ゆうちゃんは会いたいんでしょ。
 だったら、変なこと考えないで、ゆうちゃんらしくメールしたら。」



かおりちゃんは当たり前の事だと言わんばかりに言うけど、

それが結構難しい。
恭哉さんに少しは良く思われたいでしょ。



・・・・って、私なんで恭哉さんに少しは良く思われたいんだろう・・・



そんなことを思いながら、あんまり返信が遅いのも失礼だと思い、

メールを送った。