ーーーーーーん?

目を開けると、見慣れない部屋に見慣れないベッド…そして……クローゼット。


ど…こ………?



考え込んでいると、ガチャと音がして部屋の隅にあったドアが開いた。


「あ!やっと起きたかあ〜」



「誰…?」

「って、酷いなあ〜
命の恩人に言うもんじゃねぇよ?
……あ、名前言ってなかったな!
俺は、サトルっつーんだ、歳は16!
よろしくな」


マシンガントーク……
あたしも言わないといけないんだよね



「あ、えっと……10歳…来栖 -kurusu-……?あれ…」

「…どうした?」

「わからない、わからないの」

「何が…だ?」

「自分の下の名前が…」

「!?!?!?」



…ーーーーーーー
………しばくの沈黙があった後、サトルは喋り出した。


「そっか。
んじゃあ、俺がお前に名前つけてやる!
何が良いかなー♪
唯?加奈子?桜?…普通すぎだな!


………あ!
お前の名前は今日から、"由良-yura-"だ!
な?な?、いい名前だろ?」



……
「ゆ…ら⁇」

「そうだ、由良。
苗字…どうするんだ? そのままでいいのか? …
す、捨てられたんだし……嫌なら俺の苗字に変えてもいいんだぜ?」