もう夜が近づいてきていた。外は、暗闇だ。

「とにかく、自由をどうやったらあげられるかな?」

考えてる暇はない。ゲームオーバーになるわけにはいかないんだ。美奈穂は急いで零の元へ向かった。








          【零の指令室にて】

「はぁはぁ・・・。」

「どうしたんですか?美奈穂様。もうクリア出来ちゃったんですか?」

「いいえ。零・・。あんたに頼みがあるの。」

「なんでしょう?」

「エリカを自由にしてあげて。」

「・・・ふふ。はははははっはははは。おもしろいことを言いますね。またあの小娘ですか?」

「笑ってないで答えてよ!」

「・・・残念ですが、それは無理です。」

「どうしてよ!!」

「私がなぜ与えなくてはいけないのですか?それはあなたへの約束じゃないのですか?」

「それは・・・。」

その通り、この約束は美奈穂がエリカとした約束だった。わざわざ零がする必要もないし、与えるのは約束に反している。

「ただし、ここまでやってきたんですから一つヒントというか助けてあげましょうか?」

「えっ!?」

まさかヒントをくれるとは思っていなかった。だから裏がある気がしたが、とりあえず話を聞くことにした。

「少し危険ですが、次のゲームであの小娘と対決できるなら、エリカをこのゲームに参加させましょう。これは、約束に反しません。さあ、どうしますか?」

心臓がどくどくと鳴る。これは賭けだ。もし、エリカが美奈穂を裏切れば、美奈穂はどんどんゲームに不利になる。

「どうしますか?」

「・・・       」


美奈穂は答えた。この答えは正しかったのかと考えながら・・・。

何と答えたかは・・・またあとで。