「土方さん?入りますよ。」
「あ、あぁ。」
やっぱり自室にいたらしい、花鈴と沖田、斎藤はぞろぞろと部屋に入って行く。
「な、なんだ?総司や斎藤まで。」
「なんだっていつ土方さんが花鈴ちゃんを襲うのかわからないから監視するんですよ。」
「あほ。白昼堂々とできるわねぇだろうが。」
「なんだ、襲うつもりじゃないですか。」
「冗談だ。」
「副長、笑える冗談を言ってください。今のは全然笑えません。」
黙って聞いていればこんな調子だ。
あの斎藤までもが顔を赤らめて土方と沖田を制している。
「ちょっと土方さんもなんの話をしているのよ。」
「ぁ?あぁ。実はな、花鈴。京の町で古高がいると言う噂を聞いてな。」
「なんだ。そんなこと。」
「は?…そんなことって、そんなことじゃあねぇだろうが。」
「やだなぁ、土方さん。花鈴ちゃんはそのことについて土方さんに話があるから土方さんを探してたんですよ。」
にやにやと沖田は笑い、そういうことだったのかと頭を抱える土方。
「で、どうせ町で古高を確認してこいって?」
「あぁ、そういう話だ。」
「にしても最近は長州の奴らも活発に動いていますが…」
言葉を濁した斎藤にちらりと土方は視線を当てる。
「なんだ、斎藤。いいたいことがあるなら言ってみろ。」
「最近隊士たちが体調がすぐれぬようで何人かもう倒れています。」
「あと、あの時間帯であのきつい練習は厳しいと思うけど?」
斎藤の言葉に花鈴は付け足すとまだ聞こえてくる隊士たちの声に耳を澄ます。
ところどころいき詰まり、荒い息遣いまで聞こえてくる。

