君と過ごした時間

一斎藤もふっと笑うと花鈴もつられて笑ってしまう。

こんな一瞬の時でもさえ、愛しいと。
楽しいと思ってしまう。


それは私が鬼だからかもしれない。

でも彼等人間は私の知らない楽しさを知っている。

だから。


私はきっと、ここに居たいと思ってしまうんだ。

甘えてしまうんだ。

「花鈴ちゃん?」
「ん?」
「土方さんのところに行こっか。」

くすくすと絶対土方を面白がっている沖田をみて、そうだねと頷く。


一瞬の今でも強く生きていけたら。

それはそれでいいのかもしれない。


「では、これにて練習やめ。各自水分補給をして体調を崩さないように。」

一君が一言伝えると隊士たちは声を揃えて「ありがとうございました!」と元気よく言う。
元気だなと。
これじゃあ、負けてられないと思う。
ここ最近はろくに刀を握ることもなく平凡に暮らしていたはずだ。

身体もずいぶんなまっているんだろう。

そしてまた、弱い自分に戻らないように。
「花鈴ちゃーん。行くよ。」
「うん。」
沖田と斎藤の後を追い、土方のいるらしい部屋へとゆく。


ーーー今の私は輝いていますか?


ーーー春兄。


ーーーちゃんとみてて。今の私を。