君と過ごした時間

しばらく歩く。

といっても、花鈴は新選組より先のところを歩いていた。
京都の人は花鈴をよく知っているとはいえ、女が新選組の中に混じっているのはおかしいだろうとの土方の図りだった。

(別にあんまり気にしてないけどね。)

まぁ、土方なりの優しさならと花鈴は有難くそうしてもらった。




九条河原へ向かうように指示され、新選組に与えられたのは陣営のすみだった。
花鈴は一旦新選組と離れると、辺りの兵を見る。

「予備兵ってところかな?」

花鈴は腕を組むと、おかしいと感じた。
確か事態は一刻も争う事態のはずだ。

花鈴はふむ、と考え込むと陣営をでようとする。

「花道君?…どこへ行くんだい?」
「近藤さん。」

花鈴は声を掛けられたのが土方ではなくて良かったとほっとした。

「少し外を歩いてきます。心配性の土方さんには伝えておいてください。」
「そうか。気をつけて。」
「はい。」

花鈴は苦笑いしている近藤に背を向け、陣営を後にした。