君と過ごした時間

「そう?じゃあ…こちらこそよろしくね、奥沢君。」

花鈴はにこっと笑うと自分の準備をし始める。

花鈴の笑みに奥沢が真っ赤になった顔を他の平隊士たちにからかわれたのはいうまでもなく。

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「よし、全員揃ったか?」

近藤の声に再び広間は静まり返る。

「トシ、会津や所司代からは?」
「なんもねぇ。」
「そうか…」

土方さんのなんもねぇも何度聞いたんだろう、もう随分と時間がたつ。
この時間があまりにも暇すぎた花鈴は山南から借りた本をずっと読んでいる。

「ね、花鈴ちゃん。どっちがあたりだと思う?」
「なんとも言えないな。それに瑠璃の帰りが遅すぎる。」

なにな池田屋であったのだろうか、?あるいは……

いや、いまここで変なことを考える訳にはいかない。
わたしは、彼らを信じるだけ。

「くそっ…花鈴、出動しよう。」
「了解。山南さん、屯所を頼みます。」
「全く…花鈴さんにはかなわないですね。任せてください。」

山南は花鈴の言葉にうなづくと、近藤、土方に声を掛ける。

「いまから池田屋と四国屋にわかれて行くぞ!」

土方の掛け声に弾かれるように平隊士は動く。