君と過ごした時間

「あれ、土方さん。さっき変な声聞こえたんですけどなんかあったんですか?」
「…いや。」

流石総司だ。
結構ここから拷問室まで離れているというのに、すぐに察しやがる。

「で、土方さん。古高は吐いたのか?」
「あぁ。風の強い日に京の町に火を放ち、天子様を連れ出す。…だとよ。」

再び土方は上座に座ると幹部らをみる。

「山崎君。会合は?」
「四国屋かもしくは池田屋かと。」
「む…そうか…トシ、どうする?」

近藤から意見を聞かれ、土方は腕を組む。
ここで手柄を立てねぇと…会津の、名を汚してしまうかもしれねぇ。

「まずは会津と所司代に知らせを出そう。斎藤、隊士を集めてくれ。」
「了解」

そうだ、花鈴。

花鈴にも伝えねぇとな。

土方は花鈴の部屋へと向かう。
はっきり言えば、花鈴のまだ冷たい目が恐ろしくて怖い。
いや、今の花鈴は俺ら新選組にとって必要な奴だ。
そう心に決め、足を早く進めた。

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「はぁ…はぁ…っ!!」

まただ。
花鈴は自室に着くと早々に畳にへたり込む。

「っう!!」

ズキズキと痛みがますのを、花鈴は必死で抑えた。

「やば…誰かく、る……」

今ここでこんな姿を見せるわけにはいかない。
花鈴はぎゅっと華桜の柄を握りしめる。

「…鬼の力、よ。我に癒しのちか、ら…を……っ!」

荒い息を無理矢理鬼の力で抑える。