ーーーーーーーーーー
花道の里。
美濃のはずれにある、鬼の中でも力のある一族。
ここの人はとても優しかった。
一度も鬼の姿なんて見せたことなんてなかった。
ある事件までは。
ーーーーーーーーーー
ごうごうと燃え盛る炎。
私の隣を走る春兄。
その前をゆく、父と母。
「もうちょっとだ!急げ。」
「花鈴、足元に気をつけなさい。」
お母様とお父様の声が炎にまじりながら聞こえる。
もつれそうな足を無理にでも走らせた。
「春…春兄は!?」
そういえばいつの間に何処かにいってしまった。
春の姿が見えない。
「…花鈴。」
炎があまりないところにお父様は足を止め、腰に提げていたふた振りの刀を私に押し付けた。
「花鈴、これから花鈴がこの刀をもつといい。この刀ー華桜と月桜がきっと力を貸してくれる。そして…ここ、日の本を統べるんだ。」
「お父様?…何いって…」
「これから花鈴はとてもいい人間と会えるはずだ。そのときは…鬼ということを忘れさせてくれる人が現れるだろう。」
訳がわからない。
お父様は何が言いたいの?
「まって、お父様っ!!!」
「時には花鈴の力を奪おうとする奴らもいる。気をつけるんだ、花鈴。」
最後に優しいお父様の表情。
お母様は涙を流して私に小さな玉のついた首飾りをかける。
「さぁ、行きなさい。花鈴はこれからの日の本を統べるんだ。」
どんっと背中を押され、私の足は自然と勝手に動く。
「い、や…」
パチパチと火の燃える音。
後ろを振り向くと、火に包まれるお父様とお母様。
花道の里。
美濃のはずれにある、鬼の中でも力のある一族。
ここの人はとても優しかった。
一度も鬼の姿なんて見せたことなんてなかった。
ある事件までは。
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ごうごうと燃え盛る炎。
私の隣を走る春兄。
その前をゆく、父と母。
「もうちょっとだ!急げ。」
「花鈴、足元に気をつけなさい。」
お母様とお父様の声が炎にまじりながら聞こえる。
もつれそうな足を無理にでも走らせた。
「春…春兄は!?」
そういえばいつの間に何処かにいってしまった。
春の姿が見えない。
「…花鈴。」
炎があまりないところにお父様は足を止め、腰に提げていたふた振りの刀を私に押し付けた。
「花鈴、これから花鈴がこの刀をもつといい。この刀ー華桜と月桜がきっと力を貸してくれる。そして…ここ、日の本を統べるんだ。」
「お父様?…何いって…」
「これから花鈴はとてもいい人間と会えるはずだ。そのときは…鬼ということを忘れさせてくれる人が現れるだろう。」
訳がわからない。
お父様は何が言いたいの?
「まって、お父様っ!!!」
「時には花鈴の力を奪おうとする奴らもいる。気をつけるんだ、花鈴。」
最後に優しいお父様の表情。
お母様は涙を流して私に小さな玉のついた首飾りをかける。
「さぁ、行きなさい。花鈴はこれからの日の本を統べるんだ。」
どんっと背中を押され、私の足は自然と勝手に動く。
「い、や…」
パチパチと火の燃える音。
後ろを振り向くと、火に包まれるお父様とお母様。

