「何こいつー抵抗しないんだけど 口だけじゃん」 あんたらは暴力だけだけどね そう心の中で言い睨み返す。 そして、 またリーダー格の女子が手を振り上げた またくる 私は思いっきり目をつぶった。 けれど、 その手は私に当たることなく誰かの声に遮られた。 「先生呼びましょうか?」 大嫌いな低音ボイス、 メガネを取って意地悪そうに笑ってる顔は とても真面目くんには見えない。 だけどそれは紛れもなく梶で、 きっとみんなは分かっていないんだろうな……。