真面目くんがネクタイを緩めるとき



しかし、この判断は間違えだったと


後で知ることになる。




次の日ー。



「ねぇ!胡桃……あの門にいるの佐倉くんじゃない?」

美影の言葉に窓の外を見た。


確かに門の前で他校の制服を着た人が立っている。

「行ってくる!」

これは大変なことになりそうだ。


私が佐倉の所まで走っていくと


「大塚……」

そう呟いて、うつむいた。

「昨日……電話、ごめん。」


やっぱり梶に言ってないのに電話には出れなくて

そのまま無視してしまった。

「うん……あのさ、どうしてもいいたい事があって来たんだ」


それだけ言ってなかなか話し出そうとしない佐倉