哀れなやつ! そんなあんたより、よっぽど楽しい人生過ごしてるわよ すると梶は一歩私に近付いた。 「何よ、」 夕日に当たって顔がよく見えない。 何を言い出すのかと、梶を強気で見ていると 「誰が恋愛した事ないと決めたんです?」 どきっー。 私の心臓が鳴った。 そしてもう一歩近づいて しゅるっと自分のネクタイを緩め出す。 「何してんのよ……」 想像していなかった反応に戸惑いながらも、あくまで強気。