「勘違いしないで貰えます? 本を借りに来ただけです」 そう言って梶はまた帰ろうとする。 「待って! ごめんっ!私、無理矢理聞き出そうとして…… もう聞かないし、それに……」 「僕に関わるのはやめたんじゃ無かったんですか?」 私の言葉を遮って言う梶は話を聞いてくれなかった。 なんでよ。 なんでこんなに冷たいのよ。 なんで、そんな突き放すようなこと言うのよ。 好きなのに、 ただ、それだけなのに。