真面目くんがネクタイを緩めるとき



だいたい私の事覚えてないってどういう事よ!

他のクラスにだって知らない人はいないって言われてきたのに。


だけど、こんな所で私の計画が崩されちゃいけない。

なんたって私に、堕とせなかった男はいないんだから。


引きつる顔を無理矢理隠し、笑顔を作ってあげると


「私は大塚胡桃、

胡桃って呼んでねっ。」


ちょっと頬が引っ張られ痛くなった。

最近はちょっとニコッとするくらいで

堕ちたから、こんなに口角をあげて微笑んだことはない。


仕方ないから出血大サービスして

自信満々、梶のことを見ると


「それじゃあ、大塚さん


邪魔なんでソロソロ退いて貰えますか?」