響鳴連鎖



少女漫画みたいな恋がしたい。


私が恋する相手は、私を大切にしてくれる優しい雰囲気の人で…


そう考えたのはいつだっただろうか?


小学生?中学生?


ただ、そのことを考えた時に未来がキラキラと輝いて見えたことは鮮明に覚えている。


だけど、小さな小さな夢をずっと願っていても、流石に高校生にもなれば現実も見るわけで。


周りが彼氏を作っていく中で、焦りを感じないわけでもなかった。


そんな焦りの芽生える環境の中でも、私が彼氏を作らないのはどこか心の奥で、本当に好きな人と付き合いたい、私にも運命の相手というものがいるんじゃないのか、なんて期待しているからだとも思う。


そんな矛盾したような気持ちに呆れ混じりのため息を吐いた。