「瑠唯様、ご就寝前に何か温かいお飲み物でもお持ちいたしましょうか?」



夕飯の後、部屋に戻ろうと席を立つと、横から声を掛けられた。



声をした方を見れば、右目の下の泣き黒子が特徴的な、アニメやマンガに出てきそうな可愛らしい女の子が立っていた。
しかも、私とさほど年は変わらないんじゃないかと思うほど若いメイドさんだった。





こんなに若い子も働いてるんだ…

もしかしたら、私も…

和雅さんに助けてもらわなかったら働いてたんだろうな。






少し思うところもあって、折角言ってくれたのだしお願いすることにした。





「じゃあ…お願いします。」




「どのような物がよろしいでしょうか?
ホットミルク、ココア、紅茶、言っていただければどのような物でもご用意致します。」






どのような物でも…


変わった物を頼む気はないんだけど、本当に何を言っても直ぐに出てくるんだろうな~


ん~何飲もうかな~


「紅茶をお願いします。」


何も考えず単純に今飲みたい物を言ってしまったが…