それから…良く遊んでもらった西崎さん、中学が一緒で別の高校に行った寺岡君と木ノ下君、それと…透君…


この4人はもうアドレスを知る術はない…


けど!アドレス知ってるだけでここ数年連絡することもなかったし!
いっか!





そういう風に、無理矢理自分に言い聞かせれば、気分は幾分か軽くなった。




けれど…




あの家に帰る足は、鉛のように重い…




消されたアドレスの問題を解決しても、胸に灰のように積もった心のもやもやが、なくなったわけではないのだから。