「ひっく。辛かっ…たんだね。ひっく。」
ちらりと晴ちゃんを見ると涙で顔をくしゃくしゃにしながらポロポロと大粒の涙を流していた
「晴ちゃ「私はねー。家庭と恋愛で板挟み。好きな人はいいとこのお坊ちゃん。一方私は両親がいなくて、まぁお金に困ってる状態。彼はきっと私なんか好きじゃない。でもいいの。我慢には慣れてるし。影で好きでいるままでいいって。でもやっぱり、付き合いたい。だから私は振られるために告白するの。だって、そうじゃないと前に進めないじゃない?大好きなんだもん。家とか関係なしに大好きなんだもん。だから明日しようと思う。桜も勇気振り絞ってやってみようよ。大丈夫。きっといつか笑える日が来るはずだから。」
という晴ちゃんの声は心にしみた。
言ってみよう。このままじゃ嫌だもん。
「晴ちゃんありがとう。私のために言ってくれてありがとう。晴ちゃんは絶対幸せになんないとだよ?晴ちゃん。晴…?あっ。弟…。そういうことか!ねぇはるちゃん幸せになんなね?あのさ、スマホ貸してくれないかな?家に帰る!帰って気持ち伝える。明日にでも。」
隼くんはきっと晴ちゃんの弟だ。
目元がそっくり。優しい兄弟だなーまったく!
「えっ、何よー?急になんなのさっ。でも、ありがとね。頑張る。」

