「うん。嫌いだよ。いい子かな?って思ったけどただのぶりっこの頑固女じゃん。桜傷つけたらほんとただじゃおかないから。」
捺は頑固女というところを強調して言った。
「な、捺。言い過ぎじゃ「じゃんけんの弱い、クソ負け犬女には言われたくない。私の邪魔しないで。」
こ、今度は愛…??
負け犬って、捺を怒らせるだけでしょ!
しかもゆうには聞こえないように言ってる。
「なっ!あのねぇ!あんた「まぁ、ここは。桜に聞こうよ。いいでしょ?」
ドクン。
心臓が嫌な音をたてる。
「私…?あ、えっと、私は─────」
1人で帰るって言わなきゃ。
1人でって。
協力するんでしょう?自分でいったんでしょ?
責任持たないなんて最低じゃん。
「私は1「ねえ、なんで俺に聞かねぇの?俺の気持ちでしょ。普通に考えて。」
えっ?
私を遮るように言ったゆうの目は鋭く愛を見ていて。
最低な女だと思うけど、正直ホッとした。
「ゆうくん。そ、そうだね!うん。私が1人で帰るねっ?」
一件落着のように思えた。
これが、作戦だったなんて。
考えもしなかった。
「「「じゃあねー」」」
手を振り、校舎に背を向ける私たち。
その中でただ1人。
愛だけはニヤリと微笑んでいた───────

