「2人ともまただね~!よろしくね!」
「う、うん。よろしく!」
「あ、あぁ。」
愛には悪いかもだけど私はあんまり嬉しくはないなぁ。
ゆう…
あなたは、いったい何を考えているの?
昔は何でも知ってたのに。
最近ゆうの考えていることがわからない。
ねぇ。なぜ放送部に入ったの?
その先輩を好きになってしまったの?
全然縮まらない私たちの間。
いや、むしろ離れてしまったような気がする。
私の気持ちに気づいたの?
ねぇ、ゆう。
手を伸ばせば届くところにあなたはいるのに。
声をかけれないのは私が意気地なしだから?
それとも…
ゆうが寄せ付けていないの??
こんなに大好きなのに。
「愛してる。」
「へっ!?な、なに!?」
「なぁ、桜。誰を思って書いたわけ?それ。」
少し恐い顔をしたゆうは私のノートを指差す。
「あ。え、えっとー、き、桐がさ!しおりちゃん、えっと、桐の彼女に言ってて。それで、日記…てきな??桐が言っていました。ってことでさ。」
うぅ。我ながら下手くそな嘘だぁ。
ゆうだってすぐ気づいちゃう…「へー。そうなんだー。桐もそんなこと言うんだな。」
えっ!騙せた!?
よ、よかったぁ~
でも、これが引き金になったんだね。
私がこのとき素直に「ゆうのことだよ。」と言えていたら。
ゆうをどんなに傷つけたかも考えなかった私はゆうの隣にいる資格なんて…
初めからなかったんだね。

