「私はお2人のため…ですよ??」
「俺はゆうたの…ためだぞ☆うん、えっと、まぁ桜ちゃんのためでも…ありますね…」
俺のためと言ってくれた一輝だが春音先輩と下田の迫力に負けた。
「まぁ、2人のためってことでいいでしょ?じゃあ早速聞き込みを始めようじゃない!」
「「「聞き込み…?」」」
「まっけんはぐりちゃんと組んで。春音はサマーちゃんと。かずきんぎょは聞き込みの成果を集計してちょうだい。ゆうのすけは放送部をよろしく!」
「みっちんは?余るじゃん☆お、俺と組めばいいんじゃ「私は彼と組むわ♪」
一輝…ドンマイだ。
「まっけんたちは先生に。春音たちは病院に。私たちは目撃者とやらに。よろしくね!あ、2人はここに待機!なんかあったらゆうのすけに電話しなさい!じゃあまた明日、作戦会議ね!じゃあ、出発!!」
と言うと一気に飛び出すみんな。
そのうしろを「けんちゃん、待って~」と斉藤がついていく。
残された俺たちはその部屋にあるソファーに座る。もちろん、別々のソファーだ。
この部屋が豪華な理由は先生たちも使っているからだった。
まったく、大人ってやつはよー。なんて考えていると落ち込んだ様子の一輝が一言。
「仲直り?みたいなの、しよーぜー」
と言った。
「あ?あぁ、悪ぃ。実は宮沢に脅されてんだ。桜のことでさ。そのこと、お前に心配かけたくなくて言えなくてよ。」
「知ってた。みっちんの情報量なめんなよ?本当に、あいつはすげぇんだ。それで、お前が動けないから代わりにって。この作戦を思いついたんだと思うぜー。はぁ。」
テンションがた落ちの一輝。
「一輝「あーあ!結局彼氏かよー!どっかで俺期待してたんだよなーきっと。ったく嫌になるぜ、自分がよー」
「お前ってさーチャラいよな。」
「なんだよ!!急にー!ひどくね☆」
「チャラい奴、俺苦手だったんだ。でも、お前実は友達思いのいい奴だし、何気に一途だし。俺、お前が友達で本当によかったって思ってるよ。」
「照れるじゃん☆さんきゅーな!」
マジで照れたような顔をする一輝に、気になっていたことを一言。
「お前、部活はいいのか?」
「あー。いいわ。斉藤キャプテンから許してもらったし。知ってた?斉藤浩キャプテンって、みっちんの彼女。で、翠ちゃんのお兄さん☆」
はぁぁぁ!?
意外な関係に驚きを隠せない俺。
「嘘。マジで?ガチで?嘘ー。ビビった。真面目にか?知らなかったの俺だけ?」
「マジで。ガチで。真面目に。放送部ではお前だけじゃね?そのキャプテンがいい人なんだよなー。それにバスケうまいし。バスケも恋も負けっぱなし。」
「一輝…。雅先輩以上の人絶対いるって!絶対だよ。だから、落ち込むな!お前には語尾に☆がつくようなテンションの方がいいって!な?だから元気だせよ!」
「はぁ……だっよねー☆☆こっちの方がイケてるよなぁ♬さんきゅうな!ゆーちゃん☆」

