さっきまで黙っていた、下田がすっと手を挙げる。
そんな下田を見て斉藤はキラキラ目を輝かせている。
「春音にサマーちゃん。その質問…お答えしましょう!!」
春音先輩は名前で呼ぶ雅先輩。
昔、あだ名で呼んで死にかけたんだとか。
それにしても…
ぷっ。下田は捺だから夏でサマーか~。
ちょー笑える!
「さ、さまーちゃ「実は、作戦を立てたんですよ!!その名も…悪女暴いちゃうゾ大作戦!」
「「悪女…」」
「「「暴いちゃうゾ~!?」」」
という俺らの反応に満足げに頷く雅先輩。
「みんなも知っての通りゆうのすけには好きな人がいます。でーも!今の現実は!?あの悪女にとられているような状況。私はゆうのすけにもラブちゃんにも幸せになってもらいたいの。この気持ちはみんな一緒じゃない?陰ながら2人を見守ってきた私たちだから、今こそ頑張るべきだと思う!」
はぁ…?
まさか、俺のために…??
「雅先輩っ!その通りです!!私、今の辛そうな桜みてられない。ゆうたのことはどーでもいいけど、ゆうたじゃないと桜のことは幸せに出来ないから!だから、2人にくっついてもらわないと困る!!!」
「そーね。やっぱ、このままあの女にいい思いさせとけないもの。あのクソ女にはお仕置きが必要よ。」
「わ、私も!相川さんは優しくて、いい人で、私が困ってたときも声かけてくれるような人だから!恩返ししたいですっ。」
「まぁ、今のゆうちゃん俺嫌いだし~?いつものゆうちゃんに戻ってほしいもんね☆ここは一肌脱ぐしかないっしょ☆☆」
「本松…恋はいいぞ~!」
最後の松永先輩の言葉は無視して取りあえずみんなにお礼を言う。
「皆さん俺のためにありがとうございます!」
「「お前の為じゃない。」」
「あら、捺ちゃん気が合うわね~」
「確かに合いますね!」
にこにこ笑いあう女子2人…

