「もぉ~♡ぐりちゃん可愛すぎ♡まっけん、ぐりちゃんちょうだいっ!!」
まっけんは松永先輩のこと。松永健吾だからまっけん。
ぐりちゃんは斉藤のこと。斉藤翠の翠は英語で読むとグリーンだからぐりちゃん。
ね?すごいセンスでしょ?
こう呼ぶのはもちろん雅先輩しかいない。
「無理。かわいーだろ?俺の彼女~」
という松永先輩の言葉を聞いて顔を真っ赤にする斉藤。小さな声で「けんちゃんのほうがかっこいいもん。」なんて言うもんだから松永先輩まで顔を真っ赤にする。
あー、バカップルっぷりはまったく変わってねぇなぁー。
「はいはい、そこまで2人とも!彼氏いない歴17年の私に見せつけたいのかしら?安心しなさいあんたらいつか結婚できるわよ。」
さらっと、そんなことを言う春音先輩はパンッと手を叩くと早速本題を切り出した。
「さぁ、雅。私たちを呼んだ理由は??」
「あ、それ私も聞きたいです。私は放送部じゃないんですけど…」

