学校に行くと、案の定、一輝から質問責め。
でも、心配はかけられなくて軽くあしらった。
一輝は、俺を見ると悲しそうに
「お前の目。死んでるんだよ。なんかあったんだろ?なんで…なんで俺に言わねぇんだよ!!俺ら友達だろ!?違ぇのか!?」
「別に死んでねぇよ。友達でも…言えないことってあんだろ…?頼む、頼むよ…。」
桜を守ってくれれば、桜が幸せなら、俺はどうなってもいい。
「わか…った…。知らねぇかんな!!桜ちゃん可愛いから、俺がとるかもしれねぇから!」
と、言って教室の方に走っていく一輝。
最後のセリフ…。
あれは俺のことを考えていってくれてるんだ。
一輝は雅先輩のことが好き。それは変わりないと思う。
あれは俺への「考え直せ。」というメッセージだ。
一輝は何だかんだ言って俺のことを考えてくれるいい奴。だから、桜のことも任せられた。
そんな一輝の背中を見守り俺は、静かに深呼吸をした。
今日は、宮…愛花ちゃんの退院の日。

