着いたのは宮沢のいる病院。
303号室を覗いてみる。

宮沢はスマホをいじっていた。




「よ、宮沢。どうだ?」






「あっ、ゆうたくん~!来てくれたんだ?」






一気に笑顔になる宮沢。
その顔はまだ影があって。
見てるこっちの心が痛んだ。
きっとまだ心の整理がついていないんだろう。
俺のせいで。という罪悪感から宮沢を直視できなかった。






「ゆうたくん、思い詰めないで?ただ側にいてくれればそれでいいの。あ、嫌だったかな?」






「俺は別に…。でも、宮沢はいいのか?」






ずっと疑問だった。
なんで俺が側にいればいいのかって。






「愛花だよ?愛花って呼んで??結婚したら、おんなじ名字になっちゃうんだよ?」






あははと小さく笑う宮沢に背筋が凍りそうになるのは…気のせいか??