…。
えっ?

私は湧き上がる疑問と緊張とでわけが分からなくなっていた…。

心臓の鼓動が触れ合ってる部分を通じて、
伝わってしまうんじゃないかと思った。

大和くんが私に甘えてくれるのは、すごく嬉しかったけど、
ちょっと複雑だった…。

何か、きっとあったんだろうな。

しばらくそのままでいると、
大和くんがやっと重い口を開いて話し始めてくれた。

「実は今日さ、
加奈子から電話があったんだ。」

「そうなんだ…。」

なるべく動揺しないように相槌を打つ。

「驚かないんだな…。」

「だって、何を言われたかまだ聞いてないもん。」


「それもそうだな。」
大和くんは少し笑った。
もたれていた肩は徐々に深くなっていった。
「…来週、こっちに来るんだって。
会いたいって言われた…。」


大和くんの表情は複雑だった。


確かにそうだ。
あんな別れ方をした元カノから連絡が来るなんて、
考えてもいなかっただろう…。