先程の余裕は、もう『コイツ』には残っていないようだ。 オレは、ゆっくりと、告げる。 「壊した代償は、とれよ…?」 オレは、一回しか握ったことのないそれに力を込める。 大丈夫。 できるはずだ。 「ハハッ…、冗談よせよ……?」 「本気だよ」 これで全て終わる。