体は半分以上軽くなったように感じた。
月面に着陸したアポロ11号の宇宙飛行士たちは条件は異なれど、きっとこんな心持ちであったんだろう。などと考えながらゆっくりとすぐ下の海底へと降りていった。
そして、辺りを見回した。どうだと言わんばかりに色とりどりの珊瑚礁が青い海に広がっていたのである。
これも稀に見る光景であった。
しかし、なぜか海の中に梅の木が立っていた。洒落ではない。正確に言うと、珊瑚礁の群集の中に当たり前のように梅の木々が繁茂しているのである。
共生しているのとでもいうのか。
だが、科学的、特に生物学的にはありえないことだった。これは現代科学の常識では証明できないことなのか。ただの空想科学に過ぎないのか。
この時はそんなことを考えるでもなく、ただ目の前に広がる珊瑚礁梅林とでもいうのか、不思議な光景に見とれていたのである。
しばらくその不思議な海の中の林を歩いてみることにした。
少し歩くとエンゼルフィッシュのような熱帯魚が数匹、群れを成して泳いでいるのが見えた。
さっきから疑念を抱かなかったというより、鈍感なぼくは気づかなかっただけなのであろうが地上で普通に景色を見るように何もかも鮮明に見渡すことができるのである。
ぼくは裸眼である。
もちろん、ゴーグルなどは一切つけていない。これはもう、完全におとぎ話の世界に入ってしまったんだと言わざるを得なかった。
月面に着陸したアポロ11号の宇宙飛行士たちは条件は異なれど、きっとこんな心持ちであったんだろう。などと考えながらゆっくりとすぐ下の海底へと降りていった。
そして、辺りを見回した。どうだと言わんばかりに色とりどりの珊瑚礁が青い海に広がっていたのである。
これも稀に見る光景であった。
しかし、なぜか海の中に梅の木が立っていた。洒落ではない。正確に言うと、珊瑚礁の群集の中に当たり前のように梅の木々が繁茂しているのである。
共生しているのとでもいうのか。
だが、科学的、特に生物学的にはありえないことだった。これは現代科学の常識では証明できないことなのか。ただの空想科学に過ぎないのか。
この時はそんなことを考えるでもなく、ただ目の前に広がる珊瑚礁梅林とでもいうのか、不思議な光景に見とれていたのである。
しばらくその不思議な海の中の林を歩いてみることにした。
少し歩くとエンゼルフィッシュのような熱帯魚が数匹、群れを成して泳いでいるのが見えた。
さっきから疑念を抱かなかったというより、鈍感なぼくは気づかなかっただけなのであろうが地上で普通に景色を見るように何もかも鮮明に見渡すことができるのである。
ぼくは裸眼である。
もちろん、ゴーグルなどは一切つけていない。これはもう、完全におとぎ話の世界に入ってしまったんだと言わざるを得なかった。


