だが、亀吉はぼくのことを無視した。しかも、さっきの梅干し顔は変わっていない。
ぼくはちょっとキレ気味になって言った。
「いいかげん、その顔を……」
その刹那、言葉を失った。
目の前には今までに見たことのないような整った容姿と輝かしいオーラを備えた舞妓のような女人が舞を舞っていたのである。
横で梅干しの亀吉は言った。
「これは歓迎の舞に御座います。一千年前に初めて浦島様がお出でになられた時も同じようにもてなさせていただいたこと、しかと脳裏に刻んでおります」
「まぁ、そうだろう。君は生まれ変わってないんだからね。でも、ぼくに前世の記憶なんてない。
だから、初めて外の世界から来た人間として考えて欲しい。ただし、ここでの名前は浦島太郎であると容認する」
最後は変な但し書きの言い回しになってしまったが、亀吉は気づかないふりをしてちょっと寂しげに呟いた。
「そうでありました。人界の方にとって過去世は過去世、現世は現世に御座いますね……」
それほど、寂しがることでもないはずのこととぼくには思えたのだが、亀吉はすでに寂しさで泣き崩れそうになっていた。
そんな時に、天女らしくふわぁっと現れたのが乙姫様である。
乙姫様は亀吉をそっと抱き、ぼくを鋭い眼光を放つように睨みつけてきたのである。
これが千年ぶりの最悪とでも言うべき再会であった。そして、千年以来最初の言葉を乙姫様から言われたのである。
「わたくしの可愛い亀吉に謝って下さいませ。
ぼくはちょっとキレ気味になって言った。
「いいかげん、その顔を……」
その刹那、言葉を失った。
目の前には今までに見たことのないような整った容姿と輝かしいオーラを備えた舞妓のような女人が舞を舞っていたのである。
横で梅干しの亀吉は言った。
「これは歓迎の舞に御座います。一千年前に初めて浦島様がお出でになられた時も同じようにもてなさせていただいたこと、しかと脳裏に刻んでおります」
「まぁ、そうだろう。君は生まれ変わってないんだからね。でも、ぼくに前世の記憶なんてない。
だから、初めて外の世界から来た人間として考えて欲しい。ただし、ここでの名前は浦島太郎であると容認する」
最後は変な但し書きの言い回しになってしまったが、亀吉は気づかないふりをしてちょっと寂しげに呟いた。
「そうでありました。人界の方にとって過去世は過去世、現世は現世に御座いますね……」
それほど、寂しがることでもないはずのこととぼくには思えたのだが、亀吉はすでに寂しさで泣き崩れそうになっていた。
そんな時に、天女らしくふわぁっと現れたのが乙姫様である。
乙姫様は亀吉をそっと抱き、ぼくを鋭い眼光を放つように睨みつけてきたのである。
これが千年ぶりの最悪とでも言うべき再会であった。そして、千年以来最初の言葉を乙姫様から言われたのである。
「わたくしの可愛い亀吉に謝って下さいませ。


