いつも危険信号たちの隣で?

本当にどこに連れていかれるのかしら。

無理やり離そうとしたらこれは全速力の電車から飛びおり落ちる暗いヤバいケガしそうだし、この男が変な所に連れていかれないことを祈るしかないわね。

いざとなったら......いや、いざって時に考えよう。

「ついたぞ」

「......え? 」

丁寧に椅子に座らせた。

......ここは保険室? 。

中学とは違うが多分保険室だ。

清潔な空間で消毒液の匂いが漂い、ベッドが五台もある。

いや、ここ見たことがあるわ。

確か明暗高校の保険室だった気がする、あいつはいないけど。

「おい」 

「は、はい? 」

「腕を貸せ」

「な、きゃ!? 」

この男が手首を思い切り引っ張り、そのままこの狼の胸に飛び込んでいた。

落ち着くように暖かい。

「......女に襲われる趣味はねぇけど」

「なっ///」

「クク、冗談だよ」

急いで身体を押しのけ、この男は無邪気な少年のように笑った。