私は
ココアの入ったカップを
両手で持った。

温かい…
冷えてた心が解けていくよう。

「大丈夫だよ。」

彼は子供のようにあどけない笑顔を見せた。
ドキン。

「…あの、ご家族は…?」

話を逸らすように、問う。

「あー…いないよ。一人暮らしなんだ。」

「えっ!この大きい家に!?」