君と出会った記念日。


夏希に伝えた、あの時よりも、
力強く、優しく。

今思えば、夏希は
単に憧れだったのかもしれない。

「…っ…突然だね…。」

「そう?分かってたんじゃないの?」

泣きそうになってる千里。

迎えに行った時から、
小刻みに震えてるのが分かっていた。

「ううん…。
 私が伝えるつもりだった。
 だから、フラれるって思って、
 怖くて…。」

くすっと笑う。

君は分かり易いんだよ。