君と出会った記念日。


「って、それだけ。
 くだらないでしょ。」

俺は思い出すたびに涙が零れた。

話せば簡単だったけど、
母さんとの日々が一番辛かった。

凶器ばかりが飛んできて、
俺は逃げ回ることしか出来なくて。

涙は誰にも見せなかった。

「くだらなくなんかないっ!」

千里は涙を浮かべながら言った。

ねぇ、
どうしてそんなに泣いてるの…?