夏希について行くと、 一度だけ見た事のある家。 それは父さんについていって 初めて見た景色の中にあった。 向かいの綺麗な家。 「どうぞ?」 ドアを開けて笑顔で言ってくれる 彼女に、俺は救われた。 夏希の両親は全て知っているようだった。 多分父さんが言ったんだと思う。 笑って俺を迎えてくれた。 俺は久しぶりに笑った。