那菜の玩具も。 父さんが読んだ新聞も。 母さんが投げた物も。 たった一つ、見慣れないものがあった。 置手紙。 俺はそれを読んだ。 読み終わったとき、涙がこぼれた。 外にも出れない。 誰も助けてくれない。 料理だって作れるわけがない。 痛む首筋を触る。 壊れた。 全部。