君と出会った記念日。


『あんたはいつもそうやって!
 外に出ちゃダメだって
 何回言ったら分かるの!?』

『違う。外に出したのは俺だ。
 夕貴を責めるな。夕貴は悪くない。』

『貴方は黙ってて!夕貴!
 いい加減にしないさいっ!』

『ぅ、うわぁぁあぁ、ぅうあぁ!』

『あ、那菜…っ!
 ごめんなさいね、夕貴が悪いのよ?
 大きい声出してごめんね?』

『お前はどうして那菜だけしか見ないんだ!
 夕貴も立派な俺たちの子供だろう!』

『私は産んだ覚えないわ。
 それより静かにして頂戴。
 那菜がまた泣き出しちゃうでしょ。』

『お前はっ…!』

『何よっ!』