「カッコ悪…俺…。」

自嘲気味に笑ったゆう君。
そんな笑顔こそかっこよくないよ。

「怪我をしたの?」

雑に巻かれた包帯を見て言う。

「させられたってトコかな…。」

そう言って、苦しそうに顔をゆがめた。

その顔をさせているのは誰?

「ゆう君…。」

「千里、聞いてくれる?」

涙を流しながら、
ゆう君は首をかしげて言った。

私はただ頷いた。