君と出会った記念日。


分かってる。
分かってるんだけど、
素直にはなれないから。

「飯だけでも食べていけば。」

「…っありがとう。」

父親は微笑んだ。
ホントに俺は父親似だと自分でも思う。
この人は優しいから。
優しすぎるから。
困ってしまうんだ。

「那菜、場所どこに置く?
 ベッドなら窓際?」

「うーん、ここ!」

「おっけー。」