君と出会った記念日。


「う、うん…。」

千里は遠慮がちに、赤くなって答えた。

暗闇が広がっている世界に、
所々街灯が周りを照らしている。

「なんか、ごめんね…。」

「何が?」

「ん…。
 気付いてないなら良いけどさ…。」

何に?

「…今思ったけど…。
 ゆう君って鈍感だよね。」

「そうか…?」