君と出会った記念日。


少し先、そこには俺の家。
向かいは夏希の家。
それの間には道路があって。
俺の、家の前。

傘も差さず、俯く女の子。
南高の制服。
肩くらいの長さの濡れた髪。
顔は見えない。

うーん…どうしよう。
こういうとき、どうするべき?
まさか無視して家に入れと?
でもなぁ…。

ゆっくり近づく。

大丈夫。大丈夫。