君と出会った記念日。


俺は眉間から手を離し、
そして夏希の背中を押した。

そして微笑む。

夏希には、笑っていて欲しいから。

俺の精神安定剤であって欲しいから。

「行ってきな。俺は応援してる。」

夏希は不安そうな顔をした。
今にも、泣き出しそうな。
俺は夏希の頬を掴んだ。
そして口角を上げさせた。

「い、いふぁい…。」