そんな顔しないで。

耐え切れず俺は言った。

「…そのうち教えるから。」

なるべく、目を合わさないように。

『待って!置いてかないでよ…っ。
 なんでっ、いつも…。』

あの時の、俺の言葉。
あの時の、汚い視線。
あの時に感じた、後悔。
あの日から、俺は涙を忘れた。

「ホン…ト…?」

「うん。」